「場づくりカレッジ第3講 場の鏡をつくるファシグラ~情報統合の仕方とプロセスの可視化」開催報告 2016年11月5-6日@Impact Hub Kyoto

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毎年200回以上の場づくりを行うhome`s viが「私たちが学ぶための学校」として、最も学びたい5名の講師を招いた「場づくりカレッジ」。その「場づくりカレッジ」第3講の講師としてお迎えしたのはNPO法人みらいずworks代表の小見まいこさん。新潟から本講座のため子どもを連れて来られた想いと姿から母性のようなものを感じました。ゆったりとした雰囲気からいったいどんな講義が始まるのか。

この2日間を通して自分と深く向き合っていた人、ぐったりと力を出し尽くした人、明日からの場づくりに生かそうと張り切っている人など、一人ひとりが本講座から吸収した。その2日間でいったい何が行われたのか。その2日間について迫ってみた。

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小見まいこさんについて

NPOみらいずworks代表

大学卒業後、印刷会社に入社し、自社研修所のスタッフとしてファシリテーションやコミュニケーションをテーマとした研修の企画運営や企業・NPO・学校の人材育成を担うかたわら、新商品開発や印刷物の編集に携わる。現在は、子どもと大人のみらいづくりをテーマとする教育NPO「みらいずworks」代表を務める。学校と社会・地域をつなぐ仕組みづくりを目指し、学校支援や市民参加型のまちづくり支援、子ども向けワークショップの企画などを行っている。

 

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ファシリテーショングラフィック(以下、ファシグラ)とは?

発言の内容を模造紙に描いて、会議などの場で議論を促進する技術のこと。話す人の言葉を活かしたり、話の関連、流れ、強弱を意識する手法である。本講座では、ファシリテーターにとって必須の「聴く技術」、「整理技術」、「マルチタスクの思考技術」を磨くのに最適なファシグラの訓練を行った。一般的なファシグラは、「議論を見やすくまとめる」「会議後に振り返る」ものとして使われることが多いが、今回の講師を務める 小見 まいこさんは、議論の熱量を上げ、混沌を整理し、多様な参加者の一体感と深い議論を創り出すことに意識が置かれている。

 

 

2日間のプログラムをダイジェストでご紹介

関東から中四国とさまざまな地域、経営者、NPO、会社員、学生とさまざまな立場の参加者が集まった。中には2回目の参加という方も。普段からファシグラを使って仕事をしている人や、ファシグラ自体初めてで興味がある方、ファシリテーションの幅を広げたい、自分の組織を変えたいとさまざまな背景がある方達が集まった。

 

1日目 午前 話し手・ファシリテーター・ファシグラの3役を体験しよう

 

1日目の午前は円座になって自己紹介をした後に、三人一組になって、話し手・ファシリテーター・ファシグラの3役を体感するワークを行った。テーマは、「あなたが理想とする場づくりとは?」だ。話し手が協調して発言したポイントを書き留めたり、必死に白い1枚の紙に書く姿が見られた。ファシグラ役の人が途中確認で投げかけたりポイントを教えていただいた。

 

 

1日目 午後 5人グループでファシグラを実践しよう

 

次に、5人グループに分かれてファシグラを実践した。一人ファシグラの役を担い、グループで「場づくりが進展したら20年後の未来はどうなっているか?」について話し合った。まずは50分話し合う場の使い方を、グループで話し合った。

 

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50分の話し合いから、熱を放出してお茶を飲む人など情熱を感じた。

 

話し合いの次にカード集類法で出た意見を体系的にまとめていった。集類とは、数多く出た意見をカテゴリーに名前を付けて分ける方法である。今回は、20年後どんな未来になっているかを主文に書いた。50分話し合って出た意見を端的に付箋紙に書いた。その付箋紙を集類をし、タイトルをつけた。グループメンバーで議論が行われた場面である。できあがったものは、「お互い支えあっている」「存在や幸せを認め合える」「社会のつながりを認識しいている」など関係性やつながりがキーワードとなった。

 

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バースデイ・セッション

5人だけ前に出て場づくりを行った。気づきを深める対話が行われた。ゴールを目指して空間をどう描くか。「気づいたことは何ですか?」という質問は上級者向けだという意見が出た。また、集類することで理解しやすいから、引き出しやすい。グラフィッカーを投入して得られる情報が多くなるなど集類やグラフィカーの良さが出た。

 

1日目を振り返り、学んだことと明日につなげたい問いを一人ひとり出して締めくくった。「板書とファシグラは違う。」「良質な問いとは?」「書き手が葛藤しない場づくりとは?」など、それぞれが感じ取ったものが見られた。

会場は、どっと疲れた雰囲気で一日目を閉めた。

 

2日目 5つのチームの実践づくり

疲れたどんよりした雰囲気から始まった2日目。新しい6人組をつくって最終ワークへ向けて準備が始まった。今まで同じグループになったことがない人とグループを組んだ。最終ワークとはグループごとで、場づくり、参加者、グラフィッカー、観察者の4ターンに挑戦するワークだ。場づくりでは、それぞれのグループがテーマを決めて行う。準備時間、この2日間学んだことを通しながら必死に戦略を練っている姿が見られた。

 

場づくりのやり方は、グループごとで違った。「初めてのファシグラで押さえておきたいポイント」では、混沌としながらもこの時間で学んだことを振り返りながら楽しくやるのが一番、などポイントを出し合った。またグラフィックも個性のあるものが見られた。

また「良質な問いとは?」というテーマで行われた。今まででよかった問いや答えづらかった質問を振り返りながら深めていった。最後のグループは、フランクに疲れたところで語り合いたいという思いで「理想の京都デートを考える」というテーマが行われた。印象に残っているデートから話し合い、一人の参加者のデートプランを考えることをした。場を楽しんでいる参加者が多くいた。

 

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最後の振り返りをおこなっているとき「チームメンバーそれぞれどんな人か理解しているほうがフォローしやすい。メンバー同士深く知ることの大切さを学んだ。」「役割にとらわれない。とらわれると窮屈だから。」などの言葉が印象に残った。そして、小見まいこさんの「ファシリテーターとして何かを手放す」「ファシグラは道だ」という言葉からファシリテーションにかける覚悟と生き様を感じた。

 

チェックアウトで、A41枚の紙にこの2日を描いて集合写真を撮ったところでこの2日間の本講座を閉めた。

 

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追記

「ファシグラは道だ」小見まいこさんがファシグラと出会って見つめあった、形だ。フアシリテーションに答えはない。ファシグラにも答えがない。自分で見つけて探していくしかない。自分の役割にとらわれるのではなくチームメンバーを理解して助け合うことが近道かもしれない。

 

次回、第4講の告知

12月の「場づくりカレッジ第4講」は、世界的反響を起こした『U理論』という、組織や集団が「未来から学び、創造する」という斬新なリーダーシップとマネジメントの視点と手法を体系化した本を翻訳した由佐美加子さんが登場!

home’s vi 代表の嘉村いわく「僕が場でこうありたいと思う人」という由佐さんから、リーダーやファシリテーターの人間としてのあり方、場の見守り方の核心を学びます。

組織変革における経験値と引き出しの多さから、その場の参加者にあわせてプログラムが即興で組まれるという由佐さんの講座は大変人気で、本講座も残席もわずかとなっております。どうぞお早めに。

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文章: home’s vi プロボノ阿河裕樹

 

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